期待と不安！TVアニメ『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』

　2016年夏アニメの中に、素晴らしい期待と恐ろしい不安を同時に抱かざるを得ないタイトルがあります。バンダイナムコが合併前のナムコの時代から続けている大人気のRPGゲーム『テイルズオブ』シリーズ。その20周年記念作であるテイルズオブゼスティリア、そのアニメ化作品となる『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』です。

　このアニメ自体は、私がこれを書いている時点では放送開始直後であり、内容についてどうのこうのと語れる内容はそう多くありません。これから始まる長く壮大な物語を十分以上に予感させ、期待させるものではありますが。

　さて、私がこの作品に感じる凄まじい暗雲について語るには、アニメの原作となるゲーム『ゼスティリア』に起こった炎上騒動について触れなくてはなりません。

　ゲームの制作が発表された初期の頃からアナウンスされている女性キャラクターがいるのですが、発売前の記事の時点では主役級の大きな扱いの上に予約特典でDLCもプレゼントされるという完全にヒロイン扱いで、物語の導入部分でも主人公を旅に誘う超重要人物です。

　まさかそんなキャラが、実際は序盤の一時加入パーティーキャラなんて誰が思うでしょうか。炎上の理由はプロデューサーの発言が様々な不満に対し油を注いだからなのですが、一番の原因はこのキャラの扱いにあるのでしょう。

　アニメ制作を担当する『ufotable』という会社は、週一回放送のアニメを劇場映画級のクォリティでつくり上げるというわけのわからない会社なだけあって、アニメの出来に関しては全く文句のつけようもありません。

　同一世界観のテイルズ新作である『ベルセリア』ともクロスするということで、完全に原作の物語を踏襲せず改変が入る可能性はあります。とはいえ基本的な展開や描写を原作通りにしたら間違いなく炎上すると思うのですが…この部分は果たして一体どう料理されるのでしょうか。

楽しみでもあり、不安でもあり、期待もクロスするアニメです。『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』から目が離せません。