時代の変わり目!SFアニメ『プラスティック・メモリーズ』

 SF作品に出てくる未来的技術は、大別して2種類に分ける事ができます。一つが、現在の人類の技術では到底再現できそうもない隔絶した超技術。ワープやタイムトラベルなど、想像力を掻き立てるロマン溢れるものですが、実際に我々の生活に関わってくる事にリアルな想像はできません。そしてもう一つが、現実にもう少しで手が届きそうな少し未来の技術です。これはハードSFのような作品によく見られるもので、古いSFに出てきた技術のいくつかはすでに現実のものとして浸透してもいます。

 では人間そっくりの見た目と心を持つロボット=『アンドロイド』は、上記の分け方でいうとどちらにカテゴライズされるものでしょうか?少し前までなら間違いなく前者、高度過ぎてリアリティはないもののロマンのあるものでした。が、現在ではすぐにでも実現しそうな差し迫った未来のテクノロジーに思えます。

 そんなタイミングで現れたアニメ作品と言うのがあります。2015年春アニメの『プラスティック・メモリーズ』です。ギフティアと呼ばれる人間そっくりのアンドロイドが普及した未来を舞台にした別れを描く人間ドラマにしてラブストーリーといった内容です。

 避けられない別れという、アニメとしては重いテーマを貫き通した点は概ね好評なものの、設定や途中の展開に「何でだよ!違うだろ!」と視聴者からのツッコミが殺到した程度には、ドラマの造りが甘い部分があるのは否めません。

 しかし、本作の真価は内容そのものだけではありません。二足歩行や人工知能の様な高度にも程がある技術が発展しすぎて、アンドロイドがロマン技術からリアル技術に差し掛かっているというタイミングで登場したという一点だけでも、このアニメの意義は非常に大きいものがあります。

SFにおけるアンドロイドというものの扱いが変わる、その時を掴むことができた、実に幸運なアニメと言えるでしょう。
投稿日:2016年7月10日

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